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平成30(2018)年に御鎮座1350年を誇る、国宝の社殿
比叡山とともにある、旧称「大比叡大明神」の土地神様
日吉大社の参道最奥に、社殿の規模が一番大きく様式も格式が高い「西本宮」が見えてきました。
ここ、日吉大社は神仏混合の時代山頂の比叡山延暦寺と対をなし、「西本宮」は延暦寺の中核をなす「東塔」の守護神と考えられていたそうです。「東塔」は延暦寺の中心ですから、ここ「西本宮」も日吉大社の中で中心的な存在ということは間違いがないようです。
この「西本宮」は、とても強く心惹かれる場所でした。
水が豊かなところなのでしょう、境内には常に水音が響いていました。そしてただひたすらに空を渡る雲を見、鳥のさえずりを聞きながら、時間(とき)を過ごしました。心身が浄化されていく心地でした。
これほどの敷地、建物ながらほとんど観光客もおらず、自然を独り占めするという経験は、何よりも深く充足感をもたらしました。正直、観光客で溢れかえるような事態にはなってほしくありませんが、日本人として生まれた喜びを純粋に感じられる場所なので、ぜひ一度は訪れていただきたいと思います。
西本宮とは
日吉大社は神代より比叡山にいらっしゃる神(大山咋神)として崇められ、崇神天皇7年、八王子山の麓にお迎えし創祀(東本宮)されました。その後、天智天皇が飛鳥より近江大津宮へ遷都した翌年である天智天皇7年(668)に、大和朝廷の守護神であった大和国三輪山より大己貴神(西本宮)を勧請しました。
以来、国の平安を祈る社として千年の都・京都の鬼門を守護し、また伝教大師が延暦寺を建立してからは天台宗の守護神として崇敬され、現在は全国約3800社の分霊社(日吉・日枝神社等)の総本宮となっております。
西本宮のご祭神である大己貴神は、別名を大国主神・大物主神と呼ばれ、島根県の出雲大社や、奈良県の大神神社などで祀られる国造りの神様であり、我が国で最も貴い神様の1柱であると考えられます。そのため、明治以前は大宮・大比叡とも称され、社殿の規模が一番大きく様式も格式が高い、当大社筆のお社であります。
引用:日吉大社公式HP
参道の突き当り、西本宮楼門前
さて、長い参道のつきあたりに、神猿(まさる)くんとのフォトスポットがありました。まさるくん、本当に愛されています。
因みに神猿舎(まさるしゃ)で飼われている神猿さんの食費は、「一石(いっこく)=大人一人が一年に食べる米の量」が当たられているのだそう! 意外と稼いでいらっしゃる!笑
霊石 大威徳石(だいいとくいわ)
五大明王のひとり、大威徳明王が宿る霊石だそう。
大威徳明王は西方の守護者で、日本では神の使いである水牛にまたがっている姿で描かれることが多いのだそうです。お力を分けていただきましょう。
この大威徳石の後ろにちょっと気になるものを発見しました。正面から撮影しているのでわかりにくいですが、対岸へ渡る橋だったのでしょう。
「すわっこの奥に奥の院が!?」と心躍ったのですが、右手の奥に崩壊した茶屋らしきものを発見・・・紅葉の名所ということなので、昔はこの橋を渡って紅葉狩りをしたのかもしれません(妄想)。
西本宮楼門
こちらが西本宮楼門です。この楼門の軒下四隅にはそれぞれ違ったポーズの神猿(まさる)さんが参拝者を見守っているそうですよ。
眼を転じ、左手をみると年代物の手水舎がありました。
龍神様のお口から清水が注がれています。
「さて、いざ参拝!」という時に、巫女さんたちが登場。この年月を経ていい感じに落ち着いた楼門と若々しい巫女さん・・・イイですね!!
ここ、西本宮楼門から本殿一帯を一周した動画を撮影しましたので、疑似体験してみてください。
西本宮 拝殿
日吉大社の御朱印はこの西本宮にある授与所でいただきます。この社殿は楼門入ってすぐ正面に見える「拝殿」です。
西本宮の説明書きがありました。
曰く「国宝 西本宮 御祭神 大己貴神(おおなむちのかみ) ご神徳は厄除け、方除け、縁結び、商売繁盛。
天智天皇の御代、大津京遷都の翌年(668)、大津京の守護神として古くから朝廷の篤い信仰を受ける奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)から勧請されました。織田信長の比叡山焼き討ちですべての社殿が焼失しましたが、西本宮は最も重要な神様であったため、信長の死後いち早く再建されました」・・・なんと、私の大好きな大神神社からの勧請でした。道理で似た空気を感じるはずです。
社殿の配置はこのようになっています。楼門から見て拝殿、山を背にして本殿です。山の斜面が本殿そばまで迫っており、山に抱(いだ)かれているような感覚がします。
西本宮 本殿
国宝 日吉大社西本宮本殿 の説明書きです。
曰く「この本殿は、桁行五間、梁間三間、日吉造(ひえづくり)、檜皮葺の建物です。日吉造は、一名を聖帝造(しょうたいづくり)ともいい、全国では日吉大社にだけ見られる特殊な構造です」
巨大な狛犬が本殿を守護しています。
きっとめったに見られないであろう、本殿背面からの写真。本殿周りのぐるりと水路が作られているのがわかりますでしょうか? ここに清流が流れていて、快い水音が響いています。
西本宮の瑞垣から、隣にある宇佐宮へ向かいます。西本宮がとても心地よくて、名残惜しい気持ちになりました。
次回は「滋賀 日吉大社 宇佐宮」です。
京都・滋賀Contents
01-石清水八幡宮 京都駅からのアクセス
02-「勝」の石清水八幡宮 昇殿参拝体験記
03-石清水八幡宮摂社、末社
04-石清水八幡宮帰路と展望台
05-京都伏見「鳥せい」本店でランチ
06-雨の伏見散策
07-史跡 寺田屋と外観
08-今も宿泊できる!?伏見 寺田屋内観
09-サクラテラスザ・ギャラリーNorth施設紹介
10-サクラテラスザ・ギャラリーSouth施設紹介
11-サクラテラスザ・ギャラリー スーペリアダブル宿泊記
12-サクラテラス・ザ・ギャラリー朝食
13-サクラテラス・ザ・ギャラリー夕食
14-日吉大社へのアクセスと 西本宮参道
15-日吉大社 西本宮 参拝記
16-日吉大社 宇佐宮 参拝記
17-日吉大社 白山宮 参拝記
18-日吉大社 三宮遥拝所と神輿収蔵庫
19-日吉大社 樹下宮、東本宮 参拝記
20-日吉大社 東本宮 参道
21-比叡山延暦寺 坂本からのアクセス
22-比叡山延暦寺 東塔エリア 参拝記
23-比叡山延暦寺 横川エリア 参拝記
24-比叡山延暦寺 西塔エリア 参拝記
25-早朝の東寺散策 その1
26-早朝の東寺散策 その2
27-メルキュール京都ステーション ホテル施設紹介
28-メルキュール京都ステーション ワーケーションスペース
29-メルキュール京都ステーション 宿泊体験記
30-メルキュール京都ステーション 朝食
31-メルキュール京都ステーション トラットリアM Kyoto
32-『細雪』で谷崎が称えた、平安神宮の枝垂れ桜
33-上賀茂神社の斎王桜
34-西本願寺 お西さんを知ろう!
35-西本願寺 早朝参拝のススメ
36-二条城 夜桜ライトアップーNAKED FLOWRS 2021ー桜ー 世界遺産・二条城
37-下鴨神社(賀茂御祖神社) 参拝記
38-京都グルメ編-出町ふたばの豆餅と加茂みたらし茶屋の加茂団子
39-京都グルメ編-焼肉 弘商店 京都駅西
40-京都グルメ編-中村藤𠮷のきつね抹茶うどんセット
41-京都土産2021春
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