アラフィフ旅マニア ブログ。神社仏閣、仏像、遺跡、御朱印、美術館と、ちょっと贅沢なリゾートをご紹介します。

神話の舞台、神迎の道 上の宮 屏風岩

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神代と現代の神事を時代を肌で感じる

今日ご紹介するのは、稲佐の浜から出雲大社までに点在する、神話と現代の神事の舞台です。稲佐の浜から出雲大社周辺をGoogle Mapで見ると、古事記や日本書紀で見かけた名前が点在していることがわかります。

タイムスケジュール

JR出雲市駅発(7:30) ⇒ 日御碕着(8:27) ⇒ 日御碕発(9:20)  ⇒ 稲佐の浜着(9:37) 稲佐の浜観光後、徒歩で神迎の道を通り出雲大社へ

※時間が書いてあるものは一畑バスを利用しています。

一畑バス日御碕線の時刻表はこちらから

国譲りの地”屏風岩(びょうぶがいわ)”

稲佐の浜から出雲大社へ向かおうと地図を見て気になったポイントがこの屏風岩。Googlre Mapでは、「屏風岩(大国主神 国譲り会談所)」と書かれています。なんですか!この絶妙な記述・・・ちょっと寄り道したくなっちゃうじゃないですか! 稲佐の浜から50m内陸にあり、バス停から5分もかからず到着します。

国譲り神話とは

天照大御神あまてらすおおみかみさまは、孫の瓊々杵命ににぎのみこと豊葦原水穂国とよあしはらのみずほのくにを治めさせようと考えられ、建御雷神たけみかずちのかみ天鳥船神あめのとりふねのかみに命じて、様子をうかがわせてみました。二柱の神は、出雲の国稲佐いなさの浜に降ると、剣を抜き、その剣を波間に逆に刺したて、その先にあぐらをくんで座りました。そしてこの国を治めている大国主神おおくにぬしのかみに、この国を天神あまつかみ御子みこに譲るかどうかを問いました。大国主神はしばらく考える様子でしたが、もし自分の子どもたちがよいというのであれば、この国は天神の御子にお譲り致しますと答えました。大国主神には、事代主神ことしろぬしのかみ建御名方神たけみなかたのかみという二柱の子供がいましたが、そのうち建御名方神は、力じまんの神でなかなか納得しませんでした。そこで建御雷神と力競べをすることにしました。ところがどうでしょう。建御名方神が、建御雷神の手をとると、氷のようになり、剣の刃のようになりました。 これはたまりません。建御名方神は、父である大国主神の命に従うことを約束しました。その後、建御名方神は信濃国に移り、信濃国の国造りをしました。さて、このことを大国主神に告げると、大国主神は自分が隠れ住む宮殿を、天神の住む宮殿のように造ることを願い、そこに移り住むことにしました。こうして出雲の国は、天神の御子瓊々杵命に譲られたということです。

引用:神社本庁 公式HP

この屏風岩の岩陰で、大国主神と建御雷神が国譲りの会談をしたそうですよ。

ちなみにこの屏風岩ですが、なんと住宅地の片隅にあります。写真でもブロック塀が映っていますが、両方から民家が迫っている間のスペースに立っている薄い壁状の岩、という感じです。むむむ・・・ここで世紀の会談が! という感じではなく、岩自体も結構こじんまり、なんですよね。現代の生活感に埋もれています。ただ神話に出てくるこの光景はここで行われたんですよね。古代と現代が背中合わせで不思議な感じです。

出雲大社の境外末社、下宮(しものみや)

出雲大社の境外末社で非常に重要な三社があります。上宮(かみのみや)、下宮(しものみや)、そして大歳社(おおとしのやしろ)です。

稲佐の浜から松江杵築往環という住宅地の小径を進んでいくとまず現れるのがこの下宮。内宮でお馴染みの天照大御神、皇室の御祖先神です。とても小さなお社です。下宮、上宮、大歳宮はすべてこの松江杵築往環という小径沿いに在ります。

神無月(神在月)、上宮(かみのみや)に八百万の神が集う

下宮からさらに50メートルくらい住宅地を歩くと、上宮が現れます。ここは住宅地より一段高い場所に、3つの木造の建物が配置されています。

ちなみに、ここでクイズです。神在月に出雲に集まった神様たち。神様たちは神謀り(かみばかり)と呼ばれる、縁結びの会議をするために集まっているのですが、「どこ」で会議をしているでしょう? 私は勝手に出雲大社の本宮あたりで行われていると思っていたのですが、実は会議はこの「上社」で行われるのだそう。会議の主催者は大国主命。ですから昼はこの上社でお仕事をして、夜は出雲大社にある十九社でお休みになる・・・というのが、八百万の神様の、出雲での過ごし方だとか。

右から隋神門、拝殿、本殿になります。

隋神門からは拝殿が臨めます。隋神門は、屋根の下、箱状の部分に随身が置かれ邪気が入らないように守っています。

拝殿。1744年建立。上宮のご祭神は素戔嗚尊と八百万の神。

檜皮葺の切妻造りの拝殿。ここは珍しく本殿そばまで行ける宮なので、隋神門、拝殿、そして本殿と建物のすぐ横を歩いて進んで気が付いたことがあります。

本殿の先に広がっているであろう場所が稲佐の浜なんですよ。潮騒が聞こえるようです。つまり、実際に拝んでいるのは稲佐の浜なのではないかと思うのです(妄想)。神代の昔、日本人は自然と近しく、自然を尊び敬っていたことを考えるとこの配置が意味するものもそれほど不思議ではない気がするのです。

五穀豊穣の神、大歳神(おおとしのやしろ)

最後に現れるのが大歳社で、ここにはスサノオノミコトの御子神、大歳神が祀られています。大歳神は穀物の神、豊穣を護る神様です。ちなみに写真だとわからないのですが、この大歳神、先の下宮と社殿自体は同じくらい小さいのですが、敷地が広大なんですよ。なんだかとってもリッチな気分です笑。

神迎の道

旧暦の10月、全国の神々が出雲に集まられます。神々はひもろぎに遷って稲佐浜から神迎の道を通り勢溜に至り正門からお入りになりますこのの神様がお通りになる道を神迎の道と言います。地元の人は青竹の潮汲箍(たが)を持ってお忌みさん参りをします。「忌」という文字は、本来「清浄な」、「身を清め慎む」という意味であり、神在祭の間、地元の人は身を清め静かにしているのが習わしです。

引用:出雲大社正門前商店街HP

松江杵築往環をさらに進むと、神迎の道にぶつかります。ここは神在月に稲佐の浜に上陸した神々が出雲大社に向かう道です。大歳宮からですと、神迎の道の手前で左折したほうがより出雲大社に近いのですが、私はどうしても「神の進む道」を見たくて、ちょっと遠回りしてこの道を目指しました。

神迎の道に建つ道しるべ。右に行くと出雲大社、左が稲佐の浜、北に奉納山、南に出雲阿国の墓があるそうです。

越峠(こえど)荒神社

神迎の道沿いに突如現れた越峠荒神社。御祭神は素盞鳴尊と三寶荒神。

境内社の恵比寿(えびす)神社に祀られている御祭神は、大国主命、事代主命。

出雲大社前に到着

稲佐の浜から各所を回り約2キロ、1時間弱をかけてとうとう出雲大社前までやってきました。周辺の案内図。

出雲大社前に大きなスタバがあると聞いていたんですが、ご当地スタバありましたよ! バス停が近いこともあって賑わっていました。


出雲Contents

  1. いざ!出雲大社へ-出雲空港(出雲縁結び空港)
  2. 天然温泉 八雲の湯 ドーミーイン出雲
  3. のどくろ専門居酒屋「のどくろ日本海」
  4. 日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)と経島(ふみしま)
  5. 八百万の神が上陸する地、稲佐の浜
  6. 神話の舞台、神迎の道 上の社 屏風岩
  7. 出雲そばの名店 荒木屋
  8. 旧大社駅舎
  9. 出雲大社「八足門」内で特別参拝 体験記
  10. 一畑電鉄で松江しんじ湖温泉へ
  11. 島根美術館と宍道湖の夕日
  12. 世界に誇る日本庭園 足立美術館
  13. 縁結びに効果あり!八重垣神社鏡の池の水占い
  14. 私的パワースポット!玉作湯神社
  15. 美人の湯で有名な玉造温泉で日帰り入浴

次回は偶然立ち寄った「出雲そばの名店 荒木屋」をご紹介します。

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