アラフィフ旅マニア ブログ。神社仏閣、仏像、遺跡、御朱印、美術館と、ちょっと贅沢なリゾートをご紹介します。

日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)と経島(ふみしま)

619

伊勢神宮と対になる、日本の夜を護る「日御碕神社」

日御碕神社とは

日御碕神社は、出雲大社の先、稲佐の浜から右手に日御碕街道を北に進んだところにある歴史ある古社です。。

上の本社と下の本社があり、両社は、由来書に下記のように書かれています。

下の本社 日沉宮(ひしずみのみや)主祭神 天照大御神(アマテラスオオミカミ)
  村上天皇天暦二年勅命により現在の地に移し祀る(一千年以前)

上の本社 神の宮(かみのみや)主祭神 神素盞嗚尊(スサノオノミコト)
  安寧天皇十三年命により現在の地に移し祀る(ニ千五百年以前)

古来両本社を総称して日御碕大神宮と称す

二千五百年以前・・・もうイメージが追い付かないくらいの昔です。さらに由緒書を辿ると、心が浮き立つような記述が。

下の宮「日沉宮(ひしずみのみや)」の遠源は、神代の昔素盞嗚尊の御子神天葺根命が現在の地にほど近い清江の浜の経島に天照大御神のご神託を受け祀ったことが始まりと伝えられています。また、「日出る所伊勢国五十鈴川の川上に伊勢大神宮を鎮め祀り、日の本の昼を守り、出雲国日御碕の清江の浜に日沉宮を建て、日御碕大神宮と称して日の本の夜を護らむ」と天平七年の乙亥の勅に輝く日の大神の御霊顕が仰がれるが如く、古来日御碕は夕日を餞け鎮める霊域とされてきた--と書かれています。

また、素盞嗚尊は出雲の国土開発のはじめをされた大神と称えられ、日御碕の「隠ケ丘」素盞嗚尊の神魂の鎮まった霊地と崇められた。上の本社(神の宮)は、素盞嗚尊の神魂鎮まる日本総本宮として日沉宮とともに出雲の国の大霊験所として天下の尊崇を受け現在に至る--

さらに、現在の社殿は徳川家光の命により建立された、西日本には例のない「権現造」で、社殿のほとんどが国家重要文化財--

※太字部分は由緒書をまとめたものです。

この由緒書を読んだら、古代神話マニアの私は行きたくてたまらなくなってしまいました。

今回の最大の目的地、出雲大社にお参りする前には稲佐の浜で砂を集めなければなりませんし、交通の便も良くないのでどのようにしたら日御碕神社→稲佐の浜→出雲大社にスムーズに参拝できるか、とにかく頭をひねり調べつくしました。次の項では、移動手段についてご紹介しますね。

アクセス

JR出雲市駅から出雲大社、日御碕方面バス時刻表

出雲大社、日御碕方面へは、JR出雲市駅から一畑バス(大社・日御碕線)に乗車します。お勧めは、7時30分出発の始発便です。・・・というより、これを逃すと復路が大変なので、ぜひ早起きして始発に載ってください。

出雲市駅の駅舎は、因幡の白兎の神話が描かれていたり、柱も出雲大社の御柱をイメージさせるもので、「神話の里に来たんだ」という気持ちになりますね。

駅舎を出てすぐにバス乗り場があります。この①番バス乗り場から出発します。

バスは37分ほど走ると出雲大社を通り過ぎ、海岸線が見えてくると・・・稲佐の浜の景色にきっと感動しますよ。稲佐の浜を左手にみつつ、日御碕街道を北上します。左手にずっと海岸線が見えていますので、バスの座席は左手窓側がお勧めです。美しい海岸線を堪能しつつ1時間ほど進むと、日御碕神社が見えてきます。神社は海岸沿い、街道より低い場所にあるので、街道から全体を俯瞰することができます。山と海に挟まれた場所に建てられていることがわかります。

バスはこちらに8時27分に到着し、そのまま日御碕灯台に向かって進みます。私は灯台へは向かわず、こちらで下車しました。

帰りのバスは9時20分なので、参拝できる時間は50分ほどしかありません。次は12時過ぎまでバスがないので、50分で全力投球です!

先ほどのバス停からすぐに、徳川家光が寄進した日御碕神社の鳥居が見えてきます。

見どころの案内がありました。日沉宮(ひしずみのみや)の妻飾りが、「星、太陽、月」で、「スサノオ、アマテラス、ツクヨミ」を現しているそう・・・面白い! こういうの大好きです。

日御碕神社周辺図。日御碕神社はもともと「美佐伎神社」、経島は「御厳島」といったんですね。このあたり、古代の祭祀場、海底遺跡があるといううわさも・・・出雲は「根の国」です。「死」のイメージを持つ土地。

古代人は太陽の運行に「生」と「死」を見たでしょうから、日の沈むこの地を聖域として神事を行っていたであろうことは想像に難くありません。

「神々の海 日御碕」海底遺跡GPはこちらから

社殿紹介

下の宮 楼門・回廊 鮮やかな朱塗りの権現造

手水舎

下の宮 楼門・回廊

下の宮 楼門

日御碕神社 御由緒。神社の概要についてはこちらの文章をまとめさせていただきました。

日沉宮(下の宮)

青空に映える朱塗りの拝殿。早朝の空気が清々しい。

日沉宮の注連縄

境内には堂々たる松の巨木が枝を伸ばしています。松の奥に見えているのが上の宮。

歌碑と奥に見えるのが宝庫。

宝庫の前には、下記の錚々たる顔ぶれの神々が宿るお社が。

日沉宮拝殿

社殿の横を見ると・・・案内板にあった妻飾りを発見しました。

これが案内図にあった、左から「星、太陽、月」見つけたときにちょっと興奮しました笑。

神の社からみた日沉宮

隠ケ丘への参道。神々しくて登れませんでした。

下の宮 回廊

下の宮 楼門より、バス停方面を臨む

神社西の清江の浜入口に立つ鳥居も、家光が寄進したもの。神社前のものと合わせて国の重要文化財だそう。この鳥居って、どちらに向かっているのだろう・・・日御碕神社の入り口に相対していないんですよ。むしろ、海の向こう、経島を聖域としているようですね。

経島は大小二つの島からなっており、1,850平方メートル、周囲400mの小島です。ここはウミネコの繁殖地として、国の天然記念物に指定されています。

写真を目を凝らしてご覧ください。島の右半分に小さな鳥居とお社があるのがわかります。

清江の浜に一人立っていると、ウミネコの声、波の音がだけが聞こえ、静寂に包まれていました。

ここに立っているだけでも「清められる」気がします。ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

※この記事を書くのに2日かかってしまいました。。調べるのが大変で、結局由緒書を書き起こすことに。それと、写真を見て気が付きましたが、私上の宮を撮影していない・・・! 不思議です。


出雲Contents

  1. いざ!出雲大社へ-出雲空港(出雲縁結び空港)
  2. 天然温泉 八雲の湯 ドーミーイン出雲
  3. のどくろ専門居酒屋「のどくろ日本海」
  4. 日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)と経島(ふみしま)
  5. 八百万の神が上陸する地、稲佐の浜
  6. 神話の舞台、神迎の道 上の社 屏風岩
  7. 出雲そばの名店 荒木屋
  8. 旧大社駅舎
  9. 出雲大社「八足門」内で特別参拝 体験記
  10. 一畑電鉄で松江しんじ湖温泉へ
  11. 島根美術館と宍道湖の夕日
  12. 世界に誇る日本庭園 足立美術館
  13. 縁結びに効果あり!八重垣神社鏡の池の水占い
  14. 私的パワースポット!玉作湯神社
  15. 美人の湯で有名な玉造温泉で日帰り入浴

明日は、八百万の神が上陸する「稲佐の浜」をご紹介します。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。