桜尽くしの夕食
宿泊したのがちょうど桜の季節だったこともあり、御献立は「さくらづくし」御献立の中だけでも9個、その他、若竹や百合、蕨など、春を連想させる食材が溢れている春の宴です。
先にも書きましたが、八ツ三館は秋田総料理長をはじめすとる4名の料理人が腕を振るい、岐阜県内の数々のコンクールで優勝している「料理自慢の宿」
果たしてどのような御料理が出てくるのかと楽しみにしていたのですが、御料理って総合芸術なんですね。味や器などのこだわりはもちろんですが、空間の総合芸術として演出、というかつてない経験をしました。
飛騨古川Contents
1.「君の名は」の聖地、気多若宮神社
2.飛騨古川の街並み
3.八ツ三館宿泊記|館内
4.八ツ三館宿泊記|温泉
5.八ツ三館宿泊記|精華の間
6.八ツ三館宿泊記|夕食
7.八ツ三館宿泊記|朝食
公式ホームページのurlがかわいい笑
https://www.823kan.com/
〒509-4241 岐阜県飛騨市古川町向町1-8-27
Phones:0577-73-2121
和蝋燭でのお出迎え。陰翳礼賛の世界。
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「陰翳礼賛(いんえいらいさん)」って言葉をご存知ですか? 谷崎潤一郎が提唱した日本独自の美の概念ですが、部屋から食事処に向かい、個室まで案内された中で感じた言葉は、まさにこの「陰翳礼賛」。お食事処へ続く廊下では灯りが落とされ、暗闇の中で和蝋燭の揺らめく炎でお出迎え。その仄かな灯りでまだ夕陽の残る中庭が眺められる個室に通されます。総合芸術、と先ほど書きましたが、こんな演出をされたら、もう身体が全身で「美味しい」と感じる準備ができてしまいます。着席すると電気が点くのですが、その前に暗闇の時間を愉しむことで、これからの饗宴の価値が自然とひと段階上がるような気がします。
『陰翳礼讃』は、谷崎潤一郎の随筆。まだ電灯がなかった時代の今日と違った日本の美の感覚、生活と自然とが一体化し、真に風雅の骨髄を知っていた日本人の芸術的な感性について論じたもの。西洋の文化では可能な限り部屋の隅々まで明るくし、陰翳を消す事に執着したが、いにしえの日本ではむしろ陰翳を認め、それを利用することで陰翳の中でこそ映える芸術を作り上げたのであり、それこそが日本古来の美意識・美学の特徴だと主張する。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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中庭を囲むように個室が設えられているようです。中庭には灯りがともされ、刻々と迫る夕闇に色を変えて目を楽しませてくれます。
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こちらが本日のお献立。和紙に印刷されていますが、日付が入っているので毎日変えているんでしょうね。持ち帰ってしまいました。次からはこのお献立を文字起こししたものを写真に添えました。
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先附 蛍烏賊山葵ゼリー掛 折菜 桜花
八寸 浅利と分葱のぬた和え 桜香寄せ 蕗山椒煮 蛸桜煮 海老黄身糀焼
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お椀 若竹椀 花びら百合根 人参 鍵蕨 木の芽
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造り 春鰹 桜鯛菜種 飛騨とらふぐ バイ貝
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焼物 鯛若草焼 独活ふき味噌 矢生姜
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お凌ぎ 穴子桜寿司 生姜 桜麩
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強肴 飛騨牛ミニステーキ 胡麻ポン酢 アンディーブ こごみ クリソン
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酢の物 白魚磯辺巻 雲丹酢掛 スナップえんどう 白海老酢漬 防風
汁 生海苔 芽葱
御飯 飛騨ひとめぼれ 桜海老山椒煮
香の物 飛騨漬物
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水の物 桜杏仁豆腐 桜ゼリー キウイ さくらんぼグラッセ 苺 ミントゼリー
日本人に生まれて、良かった-。そうしみじみ感じるお食事でした。今はコロナで海外の方がいらっしゃるのは難しいですが、日本の誇る食文化、日常で体験できる美の顕現として、ぜひ世界中の方に体験していただきたいと感じます。
明日は、八ツ三館宿泊記|朝食です。
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